西のお伊勢さん 山口大神宮

2011年も間もなく終わろうとしています。
本日は、大みそか、年始とお参りの多い、山口大神宮の話にて、
本年の締めとさせていただきます。
西のお伊勢さまと呼ばれる山口大神宮。
その昔、室町の時代大内義興が、
伊勢から神霊を勧請して創建した古社です。
明治の時代まで、
伊勢の神霊を迎えた神社は山口大神宮のみであったので、
伊勢信仰の盛んであった江戸時代には、
伊勢参りといって九州、西国の各地から
山口の大神宮に参拝するものがひきもきならなかったそうです。
内宮外宮と造営されており、伊勢神宮とともに、
全国的にも数少ない境内の様子です。

山口大神宮内宮
さて、1864年、現在の山口市小郡に、
山口大神宮小郡遥拝所(ようはいじょ)が出来ました。
遥かに拝むと読んで字の如く、
山口大神宮より距離にして10キロの少し小高い丘の上にあります。

太神宮遥拝所 と記載されています。

丘の入り口には、灯籠が建っています。
そして、

これが、山口大神宮遥拝所 です。
幕末戦時体制のもと、藩庁が山口への自由な通行を禁止したため、
九州などからの参拝客が滞り、
みかねた小郡の住民が、浄財を出しあって建立したものだそうです。
これは外宮で、内宮は、防府の台道に置かれていたそうです。
(台道の内宮は、今は残っていません)
そして、これは、山口の住民のために設けられた灯籠、

ここは、山口市吉敷にあります遥拝所を記す灯籠。
伊勢神宮のその神霊を迎え、西のお伊勢様と呼ばれた山口大神宮。
近き者も、遠き者も、どこからでも手をあわせられる場所があったようです。
是非、お正月のお参りの一つに、山口大神宮をお参りしてみられませんか。
2012年が、皆様にとってよいお年でありますように。
有吉
